マルチタスク道は死ぬことと見つけたり【大阪府堺市の動物病院】

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世の中にはびこる常識の嘘を一つ指摘しましょう。 それは『マルチタスクは効率がよい』という常識。

マルチタスクという言葉自体はコンピューターの機能を表す言葉として1960年代になって初めてこの世に生まれた言葉です。 同時にいくつもの作業を同時にしている(ようにみえる)コンピューターをみて人間もそのように仕事すれば効率がよいのだと誤解されて世に広まった。 しかし、現実にはコンピューターも同時に複数のタスクを並行している訳ではなく、(人には認識できないくらい)早く処理されるためすべてを同時に処理しているように見えているだけです。 実際にはコンピューターといえどもシングルタスクをすばやく行っているだけなのです。

仕事を切り替えるときに余分にかかる時間は、その仕事が複雑になればなるほど時間がかかるようになることが研究によってわかっています。 マルチタスクをしている人はそうでない人よりもミスが多く、誤った判断をすることも多い。 仕事で成果を出したい方、もしくはスタッフを教育する立場の方は覚えておかれるといいかもしれません。

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コザクラインコの卵詰まり手術【大阪府堺市の動物病院】

コザクラインコの卵詰まり手術【大阪府堺市の動物病院】

今回の症例はコザクラインコの卵詰まり。

 

この症例は元気・食欲はあるのですが、他院にて卵詰まりと診断されたとのことで来院されました。

検査・治療の経過から卵が卵管に癒着している可能性が高く、手術でしか治療することができないことが予想されました。

飼い主様と相談の結果手術をすることになり、卵管・癒着している卵を摘出しました。

その飼い主様にアンケートしました。 以下、アンケート内容です。

 

住んでいる場所:大阪府大阪市北区与力町

ペットの種類:コザクラインコ(♀)

 

手術前のこと:

まず、家の中で飛んでいる時、重そうに飛んでいる事に気付き、大阪市内の他の病院でレントゲンをとってもらいました。

以前から卵づまりの事はインターネットで知っていましたので「もしかして、うちのチビちゃんも!!!」 やっぱりそうでした。

1ヶ月ぐらい市内の病院に通っていたのですが難しい施術だということがわかりキキ先生にたよることにしました。

 

手術すると決めた理由:

元気な内に手術をした方が良いと考え、お願いしました。

私としては、そのままにしておいて、苦しむのがかわいそうでした。

でも手術をすることによって死んでしまうかもしれないという想いもありました。

キキ先生の力を信じお願いした結果、元気に私たちの所にもどって来ました。

ありがとうございました。

 

手術後の状態:

手術後4日目ですが、すごく元気な声でないています。

 

どんな人はこの手術を考えた方がいいか。また、どんな人はこの手術をしない方がいいか:

今の状態を理解し、自分に言いきかせ、先生にペットの命を預けられる方は手術を考えた方が良いと思います。

はっきり言って先生にたくすしかないです。

手術をするのがかわいそうとか思う方は手術をしない方が良いと思いますが、結果かわいい子がくるしむ事になると思います。

それを見ていることが出来ますか?

 

手術しなかったらどうなっていたと思いますか:

きっとだんだん悪くなり、苦しんだすえ死んでしまったと思います。

 

丁寧にアンケートにお答えいただいてありがとうございました。

 

小さな小鳥に手術をするという決断はすごく勇気のいることだったと思います。

ですが、勇気を出して未来を信じることで新しい未来が切り開かれます。

小鳥が卵を詰まらせてしまった場合は手術という方法でしか治療できないこともあるのだということを知って頂ければ、と思います。

 

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山下チビ1.JPG

山下チビ2.JPG

ケヅメリクガメの膀胱結石【大阪府堺市の動物病院】

ケヅメリクガメの膀胱結石【大阪府堺市の動物病院】

今回の症例はケヅメリクガメの膀胱結石。

この症例は排便をせず、食欲が落ちてきて動きも悪いとのことで来院。
検査の結果、膀胱に結石があることが分かりました。
結石はどこにあるかによって症状が違いますが、この症例は膀胱に結石が認められました。

膀胱結石を引き起こす主な3つの原因は以下になります。
①    脱水
②    高蛋白食
③    尿路感染
また、脱水の原因のうち、一番よくある原因が「慢性的な環境中の水分の不足」です。
慢性的な環境中の水分の不足として考えられるのが環境の不備です。
すなわち、自由に水を飲める環境の不備、極度に乾燥した環境による湿度不足、水分含有量の少ない食餌を与え続けること、などです。

首留置.JPG 写真は頚静脈から麻酔薬を投与するルートを確保したところ

ケヅメリクガメ結石摘出後.JPG 写真は甲羅を開いて膀胱結石を摘出したところ。胸筋を剥離していないことに注意してください。

ケヅメリクガメオペ後.JPG 写真は開いた甲羅を整復して手術を完了したところ

リクガメ(特にケヅメリクガメやホシガメ、ギリシャリクガメ、ロシアリクガメ、ヘルマンリクガメなど)は尿路結石をおこしやすいので注意しましょう。
検査の結果、骨盤よりも大きな結石が発見された場合は早めに外科手術により摘出するべきでしょう。

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ウサギの消化管膿瘍(肝膿瘍・胃膿瘍)【大阪府堺市の動物病院】

ウサギの消化管膿瘍(肝膿瘍・胃膿瘍)【大阪府堺市の動物病院】

ウサギの消化管膿瘍はゆっくりと形成され、初期には症状を示すことは少ない。
しかし、腹腔内(お腹の中)で膿瘍が大きくなると消化管閉塞や穿孔を起こす。
原因は不明なことが多く、生前診断は難しいことも多い。
なんらかの治療で開腹手術を行った際に偶然発見されることもある。

この症例は他院に入院していても状態が悪化してきており、閉塞している恐れがあるからと飼い主さんから手術を依頼されたのだが、手術に耐えられるかわからないくらい状態が悪かった。手術中になくなってしまう可能性があること、しかし、確かに閉塞している可能性も高く、このまま手術しないで様子をみていてもなくなってしまう可能性が高いこと、などを飼い主さんと相談の上、開腹手術となった。
緊急手術となったが、残念ながら手術中に亡くなってしまったので、飼い主さんの希望があり、飼い主さんの立会いのもと死後解剖を行った。

消化管膿瘍ケース1切開.JPG 写真は正中切開して腹腔内を観察しているところ。
明らかに歪な腫瘤が露出している。腹水も溜まっている。
後にこの腫瘤は胃に付着している膿瘍だとわかった。

 

消化管膿瘍ケース1観察1.JPG 消化管膿瘍ケース1観察2.JPG 写真は胃に付着している腫瘤(膿瘍)と白い結節が多発している肝臓
後にこの白い結節は膿瘍だとわかった。

消化管膿瘍ケース1胃潰瘍.JPG 写真は胃の潰瘍病変。他院で入院中ステロイドによる継続治療が行われていたので、その副作用もあるかもしれない。腫瘍を疑ってステロイド投与とのこと。今回の状況ではステロイド投与も選択肢に入れても良いと思うが、通常ウサギではステロイド投与は副作用も大きく、安易にステロイド投与するべきではない。

消化管膿瘍ケース1摘出.JPG 写真は病変と思われる部位を摘出したところ。
病理検査に提出した。

病理検査結果は
・肝臓、胆嚢の膿瘍および化膿性腹膜炎
・化膿性胃炎および膿瘍形成、胃潰瘍および糜爛(びらん)
胃穿孔から化膿性病変および膿瘍形成が行われた可能性があるとのこと。

過去にステロイド投与がされていたのであれば、そのときに胃穿孔が起きた可能性がある。
特に急性胃拡張のときにはステロイドを投与していなくても胃潰瘍が発生していることも多く、急性胃拡張のときにステロイドを投与すれば胃穿孔を起こす可能性が高い。
胃穿孔も大きな穴であれば症状は出るが、小さな穴であればすぐにふさがるので症状はすぐにはでない可能性がある。
やはりウサギにステロイドを投与するときは、慎重にメリットとデメリットを考えなければならない。

今回は特殊なケースでしたが、ウサギの食欲不振にはまれに閉塞によることがあります。
閉塞が疑わしければ主治医に開腹手術も相談してみてもいいかもしれません。

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ウサギのエンセファリトゾーン症・犬猫パルボウイルス感染症に共通すること【大阪府堺市の動物病院】

ウサギのエンセファリトゾーン症・犬猫パルボウイルス感染症に共通すること【大阪府堺市の動物病院】

エンセファリトゾーン症を発症するウサギはなんらかの基礎疾患もしくは免疫力低下の状態に陥っていることが多い気がする。 誰か統計とってー。 パルボウイルス感染しただけでは発症しないことが多く、発症する個体はなんらかの腸内感染を起こしていることが多いのと似てる。 パルボウイルス感染症の治療のポイントの一つはパルボを診断してパルボの治療で終始するのではなく、その背景にある感染症を見逃さない、そして同時に治療すること。 重度のウサギのエンセファリトゾーン症の治療も同じような観点で背景にある基礎疾患を見つけて同時に治療しないと死亡率はかなり高いのではないかと推測している。

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ウサギの血尿【大阪府堺市の動物病院】

ウサギの血尿【大阪府堺市の動物病院】

ウサギが血尿をする状態には膀胱炎、尿石症、生理的赤色尿(正常な尿)、子宮疾患などがあります。
このうち、今回は子宮疾患による血尿に焦点を絞ってお話します。

ウサギは一見健康な状態に見える個体がいきなり血尿をすることがあります。
その場合、多くはしばらくすれば正常尿(血尿でない尿)をするようになるので、病院に連れて行かずに家で様子をみる人もいるのですが、要注意です。
確かに、ウサギは一見血尿と思えても正常尿であることもあり、判断に迷うこともあると思います。
しかし、正常尿と思っていたけど実は血尿であったというケースも多いです。
なぜ血尿をみたときに様子をみることに注意が必要かというと、もし血尿であった場合、様子をみている間に一気に貧血が進行し、治療が難しい状態に陥る可能性があるからです。

子宮疾患による血尿.JPG

写真は血尿を主訴に来院したウサギのペットシーツに付着した血尿

子宮疾患による血尿 (2).JPG

写真は血尿を主訴に来院したウサギが乗った体重計に付着した血尿

子宮疾患による血尿 (3).JPG

写真は血尿が付着した陰部

この症例は中程度の貧血、肝リピドーシスに陥っていましたが、緊急手術によってすっかり回復しました。

血尿症例の子宮 (2).JPG

写真はこの症例で摘出した子宮。子宮が血液で充満・拡張している。

このようにウサギは子宮疾患を患う確率がかなり高く、予防的な避妊手術のメリットはかなり高いと思われます。
若齢で予防的に避妊手術を行う場合、なるべく盲腸などの諸臓器に触れないように行わなければならず、やや難易度が高く、犬・猫の避妊手術に比べ慎重に行わなければならないことにも注意すべきでしょう。

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キキ動物病院の名前の由来【大阪府堺市の動物病院】

キキ動物病院の名前の由来【大阪府堺市の動物病院】

 

 

家族は私が動物病院を開業することに賛成してくれていました。
が、キキ動物病院を開業する前に交通事故でなくなってしまいました。
家族の応援を失って開業を諦めたときもありました。
しかし、生前必ず開業すると信じていてくれたことが声無き声として背中を押してくれました。
紆余曲折してなんとか開業。
私一人の力で開業したのではないとの意味を込めて希輝(キキ)動物病院と名付けました。
希は亡くなった妹、輝は亡くなった父からいただきました。
今はひとりひとりとしっかり向き合いながら幸せの総和を高めているところです。
いつか、過去を振り返った時にいろんな経験をしたからこそいろんな痛みを理解でき、なんとか解決しようと全力を出すことができたのだと思えるように日々できることをするのです。

 

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ウサギのエンセファリトゾーン症(捻転斜頸、眼振、頭部を左右にふる、ふらつき、尿失禁など)【大阪府堺市の動物病院】

ウサギのエンセファリトゾーン症(捻転斜頸、眼振、頭部を左右にふる、ふらつき、尿失禁など)【大阪府堺市の動物病院】

ウサギはエンセファリトゾーンという病原体に寄生されて症状を示すことがあります。
ウサギはエンセファリトゾーンに感染していても症状を全く出していないことが多く(不顕性感染)、多頭飼育ではさらにその傾向が強まります。

エンセファリトゾーン感染によって症状が発現するときは突然であることが多く、捻転斜頚や眼振といった症状を示すことが多いです。
その他の症状としてはローリング、頭部の振戦、ふらつき、運動失調、旋回、てんかん、尿失禁、意識レベルの低下などがあります。

捻転斜頚.JPG

写真はエンセファリトゾーン症によって捻転斜頚を起こしている様子。
この症例では他に頭部の振戦、眼振、ふらつき、旋回が見られました。
緊急治療によって次の日には症状が落ち着きました。

 

 

エンセファリトゾーン症は突発的に発症し、治療が遅れると死亡率も高い疾患です。
少し捻転斜頚しているだけで、他に全く異常はみられない状態であっても次の日に亡くなってしまうこともあります。
ウサギの首が傾いていたり、異常な行動が見られたら早めに動物病院に連れていってあげましょう。

 
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カメ(クサガメ、ミシシッピーアカミミガメなど)の卵管脱(お尻から内臓が出ている)【大阪府堺市の動物病院】

カメ(クサガメ、ミシシッピーアカミミガメなど)の卵管脱(お尻から内臓が出ている)【大阪府堺市の動物病院】

カメは総排泄腔(お尻)から卵管を脱出させることがあります。
はっきりとした原因はわかっていませんが、産卵の前後や発情中にみられることが多いです。
脱腸と誤解されることも多く、飼育者が卵管脱か脱腸かを判断するのは難しいと思われます。

 

卵管脱.JPG

写真は卵管脱を引き起こしている総排泄孔。
脱出部を後肢で引っ掻いて自傷している。脱出部に浮腫・壊死が見られることも多い。

 

卵管脱の治療で注意する点としては、脱出部を総排泄孔に押し戻して巾着縫合しただけでは卵管は元の位置に整復されず、より状態を悪化させるだけになることも多いことです。

卵管脱は状態によっては数日で亡くなってしまうこともある緊急状態です。
排泄口から何らかの臓器が見えている場合は、その臓器を乾燥させないように濡れたガーゼなどで覆い、できるだけ早く動物病院で治療を受けましょう。

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